ダンディ歯科医師から最後に呟かれた言葉

この町に引っ越してきてから約半年でしたが芦屋で評判のあの歯医者を見つけるならいまだ右も左もわからず徒歩五分圏内のスーパーと自宅を往復するような毎日でした。そして、突然恐れていた痛みはやって来ました。そう、歯痛です。痛くて我慢できず予約なしで診療してくれる某歯科医院に行くことになりました。セラミックなら評判のあの芦屋で探すとバスもほとんどない、この街ですから片道20分かけて通院せねばなりませんが背に腹は代えられません。はじめて入ったこの歯科医院は清潔な外装内装通りステキな先生でした。ダンディです。ですが、毒舌系アドバイザーでもありました。歯の磨き方が雑ですねえ、ひっどいなあ、等と独り言のような言葉とともに治療を受けて次回の予約になりました。一人で話題の神戸で小児矯正を探すなら何と無く抵抗のある気持ちになりましたが兎に角治療は最後まで受けなねばならず翌週キッチキッチのスケジュールの合間での来院になりました。歯を磨けずに行くことになり私も申し訳ないと思っていたんですが、先生に口の中を診てもらった刹那ダンディ歯科医はその穏やかな外見からは想像もできないような言葉をつぶやかれました。”キッタネーナア”聴き間違えかと思いましたが確かに聞こえました。評判の根管治療を東京でするとなるとその後から器具をガチャガチャと乱暴な感じでひっかきまわしていて、流石にイライラが伝わりここはもう私は行ってはいけないところだと切に思いました。