宇宙と未来の歯医者を目指す

ふと鏡を見たときや、舌で歯を触ったときに「あれ？下の歯並び、なんだか前と違うかも…」と感じることがあります。以前はまっすぐだったはずなのに、ガタガタしてきた、あるいは前歯が重なってきたように見える…。そんな時、どうすれば良いのでしょうか。まず最も大切なのは、自己判断で放置しないことです。「気のせいかもしれない」「そのうち治るだろう」と安易に考えていると、歯並びはさらに悪化し、治療がより複雑で大掛かりになってしまう可能性があります。下の歯並びが悪くなってきたと感じたら、できるだけ早く歯科医院、特に矯正歯科を専門としている、あるいは矯正治療に詳しい歯科医師に相談することをおすすめします。歯科医師は、まず口腔内の状態を詳しく診査し、歯並びが悪化している原因を特定しようとします。レントゲン撮影や歯型採り、顔や口の中の写真撮影などを行い、現在の歯並びの状態、顎の骨の状態、親知らずの有無や位置、噛み合わせなどを総合的に評価します。原因としては、親知らずの影響、加齢による変化、歯周病の進行、口腔習癖（舌の癖や唇の癖など）、過去の矯正治療の後戻りなどが考えられます。原因が特定できれば、それに応じた対処法や治療法が提案されます。例えば、親知らずが原因で歯並びが悪化している場合は、親知らずの抜歯が検討されることがあります。歯周病が進行している場合は、まず歯周病治療を行い、歯茎の状態を改善することが先決です。口腔習癖が原因であれば、その癖を改善するためのトレーニング（MFT：口腔筋機能療法）などが必要になることもあります。そして、歯並びの乱れを根本的に改善するためには、やはり「矯正治療」が最も有効な方法となります。矯正治療には、ブラケットとワイヤーを使った一般的なワイヤー矯正のほか、透明なマウスピースを使ったマウスピース矯正など、様々な種類があります。歯科医師とよく相談し、自分の希望やライフスタイル、歯並びの状態に合った治療法を選択することが大切です。矯正治療には時間も費用もかかりますが、歯並びを整えることは、見た目の美しさだけでなく、虫歯や歯周病のリスクを減らし、噛み合わせを改善するなど、口腔全体の健康にも繋がります。