毎日の歯磨きを丁寧に行い、舌ケアも欠かさず、口臭対策グッズも試してみたけれど、それでもマスクの中の口臭が改善しない…。そんな時は、自己判断で悩まずに、歯科医院で専門家のアドバイスと適切な治療を受けることが大切です。歯科医院では、口臭の原因を特定し、それに応じた治療やケアを行ってくれます。まず、歯科医院を受診すると、問診や口腔内検査が行われます。問診では、いつから口臭が気になるようになったか、どのような時に特に気になるか、食生活や生活習慣、持病や服用中の薬などについて詳しく聞かれます。口腔内検査では、虫歯や歯周病の有無、歯石やプラークの付着状態、舌苔の量、詰め物や被せ物の適合状態、唾液の量などをチェックします。場合によっては、口臭測定器を使って口臭の強さや成分を客観的に測定することもあります。これらの検査結果から、口臭の主な原因を特定します。もし、虫歯や歯周病が原因であれば、その治療が最優先されます。虫歯治療では、虫歯の部分を削って詰め物をしたり、進行している場合は神経の治療を行ったりします。歯周病治療では、歯石除去(スケーリング)やルートプレーニング(歯周ポケットの奥深くの汚れの除去)、歯周ポケットの洗浄などが行われます。場合によっては、歯周外科手術が必要になることもあります。不適合な詰め物や被せ物、合わない入れ歯などが原因であれば、それらを調整したり、作り直したりします。舌苔が原因の場合は、正しい舌の清掃方法の指導や、専門的なクリーニングが行われることもあります。ドライマウス(口腔乾燥症)が疑われる場合は、唾液腺のマッサージ指導や保湿剤の処方、原因となっている可能性のある全身疾患や薬剤について内科医などと連携を取ることもあります。歯科疾患以外に原因があると考えられる場合(例えば、鼻や喉の病気、消化器系の病気など)は、適切な専門医を紹介してくれます。歯科医院での治療や指導を受けることで、長年悩んでいたマスク口臭が劇的に改善することも少なくありません。一人で抱え込まず、まずは勇気を出して歯科医師に相談してみましょう。
マスク口臭が改善しない!歯科医院での相談と治療