ベロの下にできた口内炎は、話すたび、食べるたびに刺激され、非常に痛みが強く感じられるものです。この辛い口内炎を少しでも早く治すためには、どのような対処法が効果的なのでしょうか。まず最も重要なのは、患部への刺激を最小限に抑えることです。食事の際は、硬いもの、熱いもの、冷たいもの、辛いもの、酸っぱいものなど、刺激の強い食品は避け、柔らかく、味付けの薄いものを選びましょう。また、食事中や会話中に無意識に舌で口内炎を触ったり、歯で噛んだりしないように注意することも大切です。舌の下は唾液が溜まりやすい場所ですが、過度なうがいは保護的な粘液まで洗い流してしまう可能性があるので、刺激の少ないうがい薬で優しく行う程度に留めましょう。次に、口腔内を清潔に保つことが基本です。毎食後、そして就寝前には丁寧に歯磨きを行い、口の中に細菌が繁殖するのを防ぎます。ただし、歯ブラシが直接口内炎に当たらないように注意が必要です。舌ブラシの使用も、舌苔を除去し口内環境を整えるのに役立ちますが、口内炎がある場合は慎重に行いましょう。市販の口内炎治療薬を活用するのも一つの方法です。舌の下は薬が塗りにくい場所ですが、軟膏タイプやジェルタイプ、あるいはスプレータイプの薬であれば比較的使いやすいでしょう。これらの薬には、炎症を抑える成分や痛みを和らげる成分、粘膜を保護する成分などが含まれています。薬剤師に相談し、自分の症状や使いやすさに合ったものを選びましょう。体の内側からのケアも重要です。十分な睡眠と休息を取り、免疫力を高めることが治癒を早めます。また、栄養バランスの取れた食事を心がけ、特に皮膚や粘膜の修復を助けるビタミンB群(納豆、レバー、緑黄色野菜など)、ビタミンC(果物、野菜など)、亜鉛(牡蠣、肉類など)を積極的に摂取しましょう。水分をこまめに摂り、口の中の乾燥を防ぐことも大切です。これらのセルフケアを行っても、1週間以上症状が改善しない、痛みが悪化する、口内炎が大きくなる、数が増える、あるいは発熱など他の症状が現れた場合は、自己判断せずに速やかに歯科口腔外科や耳鼻咽喉科を受診してください。専門医は原因に応じた適切な治療を行ってくれます。
痛いベロの下の口内炎早く治すための対処法