口の中に大きな口内炎ができてしまうと、その痛みで食事もままならず、会話するのも辛いという状況に陥りがちです。一刻も早く治したいと思うのは当然のことでしょう。でかい口内炎の治療法には、市販薬を用いたセルフケアと、医療機関(歯科医院や口腔外科など)での専門的な治療があります。それぞれの特徴と、どのような場合に病院を受診すべきかについて解説します。まず、市販薬を用いたセルフケアですが、ドラッグストアなどで手軽に入手できる口内炎治療薬には、いくつかのタイプがあります。代表的なものとしては、患部に直接塗る軟膏タイプやジェルタイプ、貼るパッチタイプ、スプレータイプなどがあります。これらの多くは、炎症を抑える成分(ステロイドや非ステロイド性抗炎症薬)、殺菌成分、粘膜保護成分などが配合されており、痛みを和らげ、治癒を促進する効果が期待できます。でかい口内炎の場合、患部をしっかりとカバーできる軟膏やパッチタイプが比較的使いやすいかもしれません。使用する際は、用法・用量を守り、清潔な手や綿棒で塗布・貼付するようにしましょう。また、殺菌成分の入ったうがい薬を併用するのも、口内環境を清潔に保つ上で有効です。しかし、市販薬を数日間使用しても症状が改善しない、あるいは悪化するような場合は、セルフケアの限界と考え、医療機関を受診することをお勧めします。特に、口内炎が非常に大きい(直径1cmを超えるなど)、数が多数ある、痛みが激しくて食事が摂れない、出血を伴う、発熱や全身倦怠感など他の症状がある、2週間以上治らない、頻繁に繰り返すといった場合は、単なる口内炎ではなく、他の疾患(ウイルス感染、自己免疫疾患、場合によっては口腔がんの初期症状など)の可能性も考慮する必要があるため、専門医による正確な診断が不可欠です。医療機関では、まず口内炎の原因を特定するための診察が行われます。必要に応じて、細菌検査やウイルス検査、血液検査、あるいは組織の一部を採取して調べる生検などが行われることもあります。治療法としては、より効果の高いステロイド軟膏や抗菌薬、抗ウイルス薬などが処方されるほか、レーザー治療が行われることもあります。
でかい口内炎の治し方市販薬と病院