大きくて痛みの強い口内炎に悩まされている方にとって、少しでも早くその苦痛から解放されたいというのは切実な願いでしょう。そのような場合、歯科医院で行われる「レーザー治療」が有効な選択肢の一つとなることがあります。ここでは、歯科医師の視点から、でかい口内炎に対するレーザー治療の効果やメリット、注意点などについて解説します。レーザー治療は、特定の波長の光を患部に照射することで、様々な治療効果を得る方法です。口内炎治療においては、主に痛みの軽減、治癒の促進、そして殺菌効果などが期待できます。でかい口内炎の場合、炎症が強く、痛みが激しいことが多いですが、レーザーを照射することで、炎症を鎮め、神経の興奮を抑えることで、即効的に痛みを和らげる効果が期待できます。多くの場合、照射直後から痛みが軽減したと実感される方がいらっしゃいます。また、レーザー光には、組織の再生を促す作用(バイオスティミュレーション効果)があるとされています。患部の血行を改善し、細胞の代謝を活性化させることで、傷ついた粘膜の修復を早め、口内炎の治癒期間を短縮する効果が期待できます。これにより、食事や会話が困難な期間を短くすることができます。さらに、レーザーには殺菌・消毒効果もあります。口内炎の患部には細菌が付着しやすく、それが炎症を長引かせる原因の一つとなります。レーザーを照射することで、これらの細菌を減少させ、二次感染のリスクを低減し、よりクリーンな環境で治癒を進めることができます。レーザー治療のメリットとしては、まず副作用が少なく、安全性が高いという点が挙げられます。麻酔も通常は必要なく、治療時間も数分程度と短時間で済みます。痛みもほとんどなく、出血も伴いません。そのため、妊娠中の方や授乳中の方、高齢の方、あるいは薬の服用に制限がある方などにも比較的安心して受けていただける治療法です。
歯科医が解説でかい口内炎のレーザー治療