数年前に奥歯を一本失い、ブリッジ治療を選択しました。治療直後は快適で、まるで自分の歯が戻ってきたかのように食事も楽しめていました。しかし、その平和は長くは続きませんでした。ブリッジを入れてから半年ほど経った頃でしょうか、食事中にブリッジの支えになっている手前の歯に、ズキンとした鋭い痛みを感じたのです。最初は気のせいかと思いましたが、その後も時々、特に硬いものを噛んだ時や冷たいものがしみた時に同様の痛みを感じるようになりました。不安に思いつつも、仕事が忙しくなかなか歯科医院へ行く時間が取れずにいました。そのうち、何もしなくてもジンジンとした鈍い痛みが続くようになり、さすがにこれはまずいと思い、重い腰を上げて歯科医院へ。レントゲンを撮ってもらうと、なんとブリッジを支えている歯の根元に膿が溜まっていることが判明しました。いわゆる根尖病巣というもので、以前神経の治療をした歯だったのですが、それが再発してしまったようです。ブリッジの下で静かに進行していたため、初期には気づきにくかったとのこと。治療は、まずブリッジを慎重に外し、問題の歯の根管治療をやり直すことになりました。数回の通院が必要で、その間は仮歯で過ごすことになり、食事にも気を使いました。根管治療が無事に終わり、膿もなくなったことを確認してから、新しいブリッジを作り直してもらいました。今度こそ長持ちさせたいと思い、歯科衛生士さんからブリッジの清掃方法についてもしっかりと指導を受け、歯間ブラシやデンタルフロスを毎日欠かさず使うようになりました。あの時の痛みは本当に辛かったですが、それをきっかけに自分の口内ケアに対する意識が大きく変わったのは良かった点かもしれません。ブリッジ治療をされている方、これからされる方は、定期的なメンテナンスと、少しでも異常を感じたらすぐに歯科医師に相談することの大切さを、私の経験からお伝えしたいと思います。