ベロにぶつぶつができて痛いとき、すぐに病院へ行けない場合など、市販薬で対処しようと考える方も多いでしょう。確かに、症状によっては市販薬が有効な場合がありますが、選び方や使用上の注意点を正しく理解しておくことが大切です。まず、ベロのぶつぶつに使える市販薬には、いくつかのタイプがあります。代表的なのは、口内炎治療薬です。これらには、炎症を抑える成分(ステロイドや非ステロイド性抗炎症薬)、殺菌成分、粘膜を保護・修復する成分などが含まれています。剤形としては、患部に直接塗る軟膏タイプやジェルタイプ、貼り付けるパッチタイプ、スプレータイプなどがあります。軟膏やジェルタイプは広範囲に塗りやすく、パッチタイプはピンポイントで患部を保護し、薬効を持続させる効果が期待できます。スプレータイプは手が届きにくい場所にも使いやすいというメリットがあります。これらの口内炎治療薬は、主にアフタ性口内炎やカタル性口内炎など、原因が比較的はっきりしている炎症性のぶつぶつに対して効果が期待できます。選び方のポイントとしては、まず自分の症状(痛みの強さ、ぶつぶつの状態など)を薬剤師に伝え、相談することです。例えば、痛みが強い場合は鎮痛成分が含まれているもの、炎症が酷い場合は抗炎症作用の強いものを選ぶと良いでしょう。また、薬の成分によってはアレルギー反応を起こす可能性もあるため、過去に薬でアレルギーを起こしたことがある人は特に注意が必要です。使用上の注意点としては、まず用法・用量を必ず守ることです。効果を期待して過剰に使用したり、長期間漫然と使い続けたりするのは避けましょう。市販薬を数日間(通常は5〜6日程度)使用しても症状が改善しない場合や、むしろ悪化する場合、あるいはぶつぶつが広範囲に広がったり、発熱など他の症状が現れたりした場合は、使用を中止し、速やかに医療機関(耳鼻咽喉科や歯科口腔外科)を受診してください。自己判断で市販薬を使い続けると、根本的な原因の治療が遅れたり、重篤な病気を見逃したりする可能性があります。特に、原因がウイルス感染(ヘルペスなど)やカンジダ症(真菌感染)である場合、口内炎治療薬は効果がないか、かえって症状を悪化させることもあります。市販薬はあくまで一時的な対処法と捉え、不安な場合は専門医の診断を優先しましょう。
ベロのぶつぶつ市販薬で治せる?選び方と注意点