抜歯後のトラブルとして知られるドライソケット。その見た目の特徴、例えば抜歯した穴に血餅がなく骨が見える、といった点に注目が集まりがちですが、もしドライソケットを放置してしまった場合、どのようなリスクがあるのでしょうか。見た目の異常だけでなく、他の症状や合併症にも目を向けることが重要です。ドライソケットの最も顕著な症状は、抜歯後数日経ってから始まる激しい持続的な痛みです。この痛みは、通常の抜歯後の痛みとは異なり、鎮痛剤があまり効かないこともあります。放置すれば、この辛い痛みが長期間続くことになります。日常生活や仕事に支障をきたし、精神的にも大きな負担となるでしょう。また、ドライソケットは抜歯窩の骨が露出している状態ですので、細菌感染のリスクが非常に高まります。感染が起これば、炎症はさらに悪化し、腫れや発赤が強くなるだけでなく、膿が出たり、発熱したりすることもあります。この感染が顎の骨に広がると、顎骨炎というより深刻な状態に進行する可能性も否定できません。顎骨炎になると、治療はさらに複雑で長期間を要することになります。見た目に関しても、放置することで治癒が著しく遅れます。正常であれば徐々に新しい組織で満たされていくはずの抜歯窩が、いつまでも開いたままになり、食べ物のカスが詰まりやすくなります。これは不衛生な状態を招き、さらなる感染のリスクを高めるとともに、不快な口臭の原因ともなります。長期的に見ると、不適切な治癒は将来的な歯科治療(例えばインプラントなど)に影響を与える可能性も考えられます。ドライソケットのサインに気づいたら、見た目だけで判断せず、また「そのうち治るだろう」と安易に考えずに、速やかに歯科医師の診察を受けることが不可欠です。適切な処置を受けることで、これらのリスクを最小限に抑え、苦痛を和らげ、スムーズな治癒を促すことができます。自己判断による放置は、百害あって一利なしと心得ましょう。
ドライソケット放置リスク見た目以外の症状も