あれは数年前の週末のことでした。朝起きると、右下の奥歯の歯茎に何とも言えない鈍い痛みを感じました。最初は「寝違えたかな?」くらいに軽く考えていたのですが、時間が経つにつれて痛みはどんどん強くなり、ズキズキとした拍動性の痛みに変わっていきました。鏡で見ると、奥歯の歯茎が赤く腫れあがっており、触るとブヨブヨしていて熱を持っているような感じでした。食事をしようにも、痛くて口を開けるのも辛く、食べ物が歯茎に触れると飛び上がるほどの激痛が走りました。市販の鎮痛剤を飲みましたが、気休め程度にしかならず、夜も痛みで眠れないほどでした。週明けを待って、すぐに歯科医院に駆け込みました。レントゲンを撮ってもらい、診察してもらった結果、原因は「親知らずの炎症(智歯周囲炎)」でした。私の親知らずは斜めに生えていて、一部が歯茎に埋もれていたため、そこに汚れが溜まって細菌が繁殖し、急性の炎症を起こしてしまったとのこと。先生からは、まずは抗生物質と消炎鎮痛剤で炎症を抑え、炎症が落ち着いてから親知らずを抜歯するのが最善の治療法だと説明を受けました。薬を飲み始めると、数日で嘘のように痛みと腫れが引いていきました。あの激痛は何だったのかと思うほどでした。そして、炎症が完全に治まった後、改めて親知らずの抜歯手術を受けました。抜歯自体は麻酔のおかげで痛みはありませんでしたが、抜歯後の数日間はやはり腫れと痛みがあり、食事も大変でした。しかし、あの激痛を繰り返すよりはマシだと思い、頑張って乗り切りました。今では、親知らずがあった場所もすっかり治り、快適に過ごせています。この経験を通じて、歯や歯茎の異常を感じたら、絶対に放置せずにすぐに専門医に診てもらうことの重要性を痛感しました。特に親知らずは、トラブルが起こりやすい歯なので、定期的なチェックと、必要であれば早めの抜歯を検討することが大切だと学びました。あの時の痛みは本当に辛かったですが、それを乗り越えたことで、口腔ケアに対する意識が格段に高まったのは良かった点かもしれません。
私の体験談奥歯の歯茎の激痛その原因と治療